​特別対談

加藤玲子 × 岩井萌

〜​女性キャストによる女優論とin my Life〜

「ミュージカル」の女優として

岩井:加藤さんも音大のご出身ですよね?私も音大を出てるんですが、今後はどうやってキャリアを積んで行けば良いのでしょう?

加藤:これはもう、実は成り行きなんですよ。(笑)

私の場合は歌が一番得意だったんですね。大学時代はピアノをやっていましたが、自分としては歌が大好きだったので、卒業後も大学の時にお世話になっていた先生に歌を習いに行っていたんです。そこで先生から「歌劇団のオーディションを受けてみないか?」と勧められて、受けてみたら合格したんです。その後は、そこでの研修や演技レッスンなど色々と学ぶ期間があり成長しました。その頃、年に数回オペラやコンサート、お芝居の舞台に出ていて

「これで生活ができるようになったらいいな」

と思うようになり、調べた結果、大手カンパニーに入ればいいとわかりました。そうすればお給料ももらえるし、プロとしてこの活動ができるんだと。それで私はその道に行きました。

岩井:すごいですね!私はもともと声楽専攻ではなく、フルート専攻だったんです。オーケストラで吹いていた時期もあったんですが、自分の体調や体質だったり、細かい問題が出てきて、「音楽を続けられるかな・・・」と不安になった時期があったんです。

そんな時、ミュージカルのcatsを観に行ったら、すごく感動して、「私がやりたいのはこの世界だ!これなら音楽も歌もできる!」って思い、「声楽専攻に進学しよう!」と決め進みました。

入学した当初は「この作品に出たい!」って作品だけを目指した時期もあったんですが、今は「作品」よりも、いろいろな「挑戦」をしたいと思う気持ちが強いです。そんな私ですが、シンガーとして、女優として、今からやった方がいいこと、今のうちにやっておいた方がいいことってありますか?

加藤:スキルを磨くという意味では、お芝居をちゃんと勉強をするのが良いと思います。「ミュージカル女優」ということにこだわるならば、逆に「ミュージカル女優を呼ばれたくない」と言えるくらいになると良いです。つまり、芝居においては「女優」として認められ、歌においては「シンガー」として、それぞれ単独でもプロとして認められる人になれば、それらが合わさった「ミュージカル」の世界でも確実に通用するプロになれると思います。逆に最初から「私はミュージカル女優なんだ。」と自分に言い聞かせてしまうと、ある意味で逃げ道を作ってしまう気がするので、お芝居はお芝居!歌は歌!と考え、どちらもプロになることを心がけることだと思います。

岩井:なるほど!加藤さんのアドバイス、すごく心に響きました!参考にするには、どんな作品が勉強になりますか?

加藤:私はシェイクスピアが一番好きだし、勉強になりました。

岩井:私は英文科の大学に入って、後から音大に入ったので、英文科の頃にシェイクスピアには触れてきました。また改めて触れてみようと思います!

加藤:学ぶことは永遠にあるので、お互い頑張りましょう!

作品に出演するときのことですが、私は一番最初に台本を見たときからイメージが出来上がるんですが、稽古を重ねていくと、だんだんと変化して、本番では違う色になっていることがあります。

でも、今回in my Lifeで演じる役は最初に抱いたイメージのままなので、やりやすい作品だと思います。萌さんは演じる役についてどう思います?

岩井:今回は自分にはない一面を表現する場面があり、そこが楽しいし悩めるところでもあるんです。「自分が経験したことがない場面」を演じなければいけないとき、まさに経験がない中で表現しなければいけませんよね。そういうときってどうすればよいですか?

加藤:これはね・・・想像しかないと思います。ただ想像と言っても、そこに今まで自分が触れてきた映画、ドラマ、舞台、ミュージカルなど様々な作品で得たものをしっかり活用して、確実にこれだと思える実態を生み出す「想像」が必要じゃないかと。

岩井:たしかにそうですね!私も想像でしかできないなって思ってはいたんですが、今の言葉で自信が持てました。より深い想像を突き詰めていきます。あとは加藤さんがお芝居で気をつけることってありますか?

加藤:私が気をつけてるのは、「自分の感情を込めすぎない」ってことです。

岩井:え?感情を込めないんですか?

加藤:もちろん、感情は表現しなければいけないけど、自分の感情を入れてしまうと、それは自分自身になってしまうんです。よく考えてみると「歌詞」「台詞」の中には作者の気持ちが既にしっかりと込められているはずでしょ。私たちはそれを演じるのが役目なので、自分がそこに入り込んでしまうのではなく、作者の感情をしっかりと受け取って、そのまま完璧に表現できれば、それが本当の正解だと思ってます。それが私の理想です。

岩井:すごい、深いですね!そういえば、たまに言われます!

「役者が台詞を歌ってるって感じの歌い方だな」って。

加藤:あー、それ言われることあるね!(笑)

岩井:そうならないように、しっかりと伝えるためにも作者の感情をしっかりと代弁することに徹する!ですね。

加藤:私はそう思って気をつけてます。

岩井:はい、私も心がけます!

in my Lifeについて

岩井:曲があってストーリーがあって、きっとお客さんも「あ、こういう出来事ってあるなぁ」と思ってもらえると嬉しいです。そのためには、さっきお話しいただいたように自分の感情を入れすぎないことも大切だなと感じます。しっかり同感してもらうために、平常心を保つじゃないですけど、冷静な視点をキープしつつ、千秋楽まで全力で演じ続けることができたら、また成長できるかなって・・・

加藤:そうだね。私もしっかり意識して、最後まで頑張ろうと思います。自分の表現を盛り込みすぎないこともそうですが、私の場合、実は今回、同じ歌を2回歌うんですね。これは演出のbableさんも「チャレンジです」と言ってましたが、同じ歌でも1回目と2回目とでは、気持ちも違うし、込める感情も全く違う歌い方にしなければいけないんです。その使い分けは本当にこだわっています。例えば、萌ちゃんくらいの若い子って、高校時代を振り返ってみると、そんなに遠い記憶でもないから、鮮やかに蘇ると思うんですね。それが私たちの年になってくると、鮮明というよりも、良い記憶として変換されることが多かったりして、そんな年齢ならではの感情も大切にしています。

岩井:すごいですね、私も楽しみです!実は私、カラオケとか行っても、すぐに歌える邦楽のポップスってなかったんです。この企画に参加したお陰でそのレパートリーも増えて、まさに新境地の開拓となりました。

加藤:そうそう、私も!今回は王道すぎない「へー、そんな曲歌うんだ!」って言われるような選曲も多くて、楽しんでます。

岩井:私が歌う歌は、自分がお客さんだったら「あ、この子は失恋しちゃうのかな。」って汲み取ると思うんです。でも、歌い方や感情の込め方を変えることで、失恋ソングでも「あーあ、フラれちゃった」という失恋ソングにもあれば、「残念だけど、私やりきった!がんばったよ!」という失恋ソングにもなると思うんです。だから歌詞だけでなく、私は感情の込め方もしっかり意識して歌い切りたいです。

加藤:私も最後までしっかり歌い切ります。お互い頑張りましょう!

加藤玲子より

観に来てくださる方々へ

私が出演する「思い出は引っ越せない」。これは「思い出」という言葉がテーマなんですが、人それぞれに様々な思い出があると思います。とにかく皆さんもご自分のこれまでの「思い出」を大切に、そして振り返りながら楽しんでいただけたらと思います。

私が出る作品は、見る人にとっては自分が体験したことではないけれど、誰にでも起こり得るかもしれないことなので、そこも楽しんでいただきたいです。

加藤玲子が出演するミュージカル

「in my Life」

チケットのお申し込みは

>>こちらから<<

 

(本公演は終了しています。)

岩井萌より

観に来てくださる方々へ

作品に共感してもらったり、純粋に「いいな」って思ってもらえるのが一番ですが、客席にいて「楽しいな!来てよかったな!」って思っていただけるように頑張って演じます。誰にでも表現しにくい感情や経験ってあると思うんですが、私たちの作品を見て、何か言葉で伝えることを迷ってる人がいてなら、その背中を押すことができたら何よりも嬉しいです!

岩井萌が出演するミュージカル

「in my Life」

チケットのお申し込みは

>>こちらから<<

 

​(本公演は終了しています。)

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